脱マウス最速仕事術 年間120時間の時短を実現した50のテクニック

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脱マウスで効率アップ

「脱マウス」に成功することで、PC作業時の生産性の向上やマウスが置きづらい場所でストレスない作業ができるようになるといったメリットがあります。「脱マウス」とは一生もののスキルであり、一人でできる働き方改革です。本書は脱マウスに向けたノウハウを網羅し、2週間で習得できる体系的なステップを紹介しています。

第1章 「脱マウス」だけで仕事の生産性が格段に上がる
マウスを使わない習慣を手に入れると、テレワークのような働き方の選択肢が増え、パソコンの操作時間も短縮されることで業務の効率化にも繋がります。こうしたメリットからショートカットキーを暗記しようとする人は多いです。しかし、ショートカットキーは誰もが同じように暗記すれば良いというものではありません。キーボードを起点として段階的に意味を理解しながら覚えていく体系的な方法が必要なのです。キー自体の役割を知れば、暗記に依存しないショートカットキーの使い方を習得することができます。

第2章 「脱マウス」を目指すための4つのポイント
脱マウスを目指すために核となるポイントは4つあります。キーのマークの意味を理解すること、キーボードの構造を理解すること、キーの役割を理解すること、キーを頭文字やイメージで理解することです。これらのポイントを意識することで、そのキーの規則性を覚えることができたり、キーの2つの機能を簡単に使い分けることができるようになったりします。

第3章 まずは、「単体系ショートカットキー」をおさえよう
ショートカットキーと聞くと、2つ以上のキーを組み合わせて使うものと思うかもしれませんが、1つだけで実行できるキーもあります。[Tab]、[スペース]、[F2]、[F12]、[Windows]などです。単体系ショートカットキーはすぐに覚えられますが、仕事でパソコンを使用する人なら誰でも必要になる機能が多いため、今すぐ使える武器となるでしょう。

第4章 [Ctrl] [Windows] [Alt]をマスターしよう
文字入力のためのホームポジションがあるように、ショートカットキーを使う場合にもホームポジションがあります。ショートカットキーを使う場合には、「母体キー」である[Ctrl]、[Windows]、[Alt]が押しやすい位置に指を置きましょう。ショートカットキーを覚えるときに混乱しがちなのが、2つのキーを組み合わせるときに、どの母体キーはどれだったかということでしょう。母体キーの基本的な使い分けとパターンを理解していれば、効率よくショートカットキーを覚えることができます。

第5章 仕事にスピードが生まれる「左手系ショートカットキー」
ショートカットキーを学び始めた人は、右手はマウスに置いたまま左手で押すことのできるショートカットキーを学んでいきます。「左手系ショートカットキー」には、画面を閉じる、デスクトップへ移動、文字揃えなど業務には欠かせない機能がたくさんあります。いきなり脱マウスをするのではなく、キーとマウスを組み合わせて使うことができ、覚え切れていない分はマウスで補うこともできる左手系ショートカットキーを覚えることは、無理がなく効率が良いです。

第6章 「両手系ショートカットキー」で「脱マウス」を実現しよう
1つだけ押すショートカットキーや左手をメインに使うショートカットキーを覚えられた人は、ついにマウスを使わずにキーだけの操作に入ります。「両手系ショートカットキー」には、画面サイズの変更、文字サイズの変更、ハイパーリンクの挿入などのマウスでしか操作できないと思われている意外な機能があります。両手形ショートカットキーをマスターすることで、「脱マウス」に到達します。

森 新 (著)
ダイヤモンド社 (2020/7/30)、出典:出版社HP

はじめに

これからの時代に必要不可欠となる「脱マウス」の仕事術
本書を手に取っていただきありがとうございます。この本は、単なる ショートカットキーのまとめ本・単純暗記の推奨本ではありません。
まとめであれば、インターネットの検索で十分です。本書は、「脱マウス」までのステップを体系化し、その最短経路をまとめた日本初の書籍です。
私は、ホワイトカラーの働き方改革は「指の動き方改革」があってこそだと考えています。この「指の動き方改革」に、最大の恩恵をもたらす「脱マウス」に到達するためのノウハウを数年間、独自に研究し、さまざまな企業 や個人にレクチャーしてきました。その中で「脱マウス」をすぐに挫折して しまう人と、一定レベルまで成功している人の分岐点を突き止めました。 それは、キーボードのキー自体への理解です。

暗記しているショートカットキーの数が分岐点だと思っている人も多いのではないでしょうか。実は、私自身も社会人になった当初は、ショートカッ トキーの丸暗記型&つめこみ式学習を行った人間でした。しかし、いま振り 返ると、これは残念ながら遠回りをしていたと言わざるを得ません。
では、キーボードのキー自体への理解とは何を指すのでしょうか? 最近の小型ノートPCには約90個のキーが搭載されています。このキーボードの中のキーの役割を1つ1つ説明できるでしょうか?いくつかのキーにはマークが印字されていますが、その意味を人に教えることができるでしょうか? 実際にそれができる人は、あまり多くはないと思います。

一方、ピアノではどうでしょうか。ピアノは初級者だとしても、キー(鍵盤)の役割は一通り説明ができるはずです。これは、ピアノでは学習のス タート時に、まず1つ1つのキー(鍵盤)から理解を進めるからです。いきなり、キーを組み合わせて奏でる「和音」の暗記から入るケースはないでしょう。PCも同じだと考えてください。ショートカットキーは「キーと この組み合わせ」で構成されているものが大半です。その組み合わせの ベースとなる1つ1つのキーの音色を理解して初めて、組み合わせである 「和音=ショートカットキー」を奏でることが可能になります。
ですから、キーの1つ1つの特徴やルールを丁寧に学ぶことこそが、脱マ ウスに向けた必須通過点であり、分岐点になるのです。 定は、脱マウスは、2週間程度で習得が可能です。本書は、脱マウスに向 けたノウハウを網羅しています。脱マウスに成功すれば、大きくは以下の2 つのメリットがあります。

①PC 作業時の生産性が圧倒的に向上する(時短)
②マウスが置きづらい場所でもストレスなく作業ができる
①については、予想を超える差がでます。18ページで例を紹介していますが、最低でも数倍、最大で24倍ものスピードの差がでるのです。数年前の脱マウス術を身につけていない自分にこんなことを言ったとしても、「さすがにそれは言い過ぎだろう」と感じると思います。しかし、これは身につけた人のみが本当に実感できる事実です。
②については、近年、PCのバッテリー性能や処理能力の向上・コンパクト化などの技術革新が相当進んでいます。それだけでなく、働き方改革の必 要性がさらに高まり、テレワーク・在宅勤務などの制度などの見直しが進んでいる企業も増えてきています。現実に、いつでも・どこでも働ける世界へと進化してきています。一方、自分自身の進化は十分と言えるのでしょうか? 10年前と同じようなPC操作方法・スキルのままでよいのでしょうか?

企業の生産性とは、社員一人一人の1秒の積み重ねで決まります。皆さんの人生の生産性も、この1秒の使い方の積み重ねで決まります。ホワイトカ ラーが多くの時間を割いているPC作業の1秒の使い方を、今後はもっと胸 の張れる時間に変えていきましょう。脱マウスは一生モノのスキルです。本 皆が皆さんの可処分時間のアップに貢献できることを祈っています。

森 新 (著)
ダイヤモンド社 (2020/7/30)、出典:出版社HP

CONTENTS

はじめに
第1章 「脱マウス」だけで仕事の生産性が格段に上がる
1 なぜ、いま「脱マウス」なのか?
2 暗記型や画一的な方法では非効率的.
3 80%のマウスダイエットを2週間で可能にするプログラム
4 脱マウスで実現できる世界とは
5時にはマウスを活用せよ!

第2章 「脱マウス」を目指すための4つのポイント
1 マウスダイエットの要諦はこれだ!
2 Point 1 キーのマークの意味を理解する
3チャレンジワーク①
エクセルで [Ctrl] + [;]と[Ctrl] + [+]を打ち分けてみよう
4チャレンジワーク②エクセルで行列削除をしてみよう
5 Point 2 キーボードの構造を理解す
6 Point3キーの役割を理解する①
7 Point 3 キーの役割を理解する②

第3章 まずは、「単体系ショートカットキー」をおさえよう
1 なぜ、計測することが重要なのか?
2ショートカットキー MAP の見方と使い方
3 単体系ショートカットキー
4 マウスを併用するショートカットキーも覚えよう
5 チャレンジワーク① チェックボックスを操作&サブ画面を閉じる

第4章 [Ctrl] [Windows] [Alt]をマスターしよう
1 脱マウスの推奨ホームポジションをおさえよう!
2「さあ、ショートカットキーを暗記しよう!」が失敗のもと
3 [Ctrl][Windows] [Alt]の使い分け
4 [Ctrl] [Alt] を使いこなす必須条件
5 [Alt]キーを使いこなす
6チャレンジワークのいろいろなボタンを押してみよう
7 チャレンワーク2 アプリを起動して最前面を切り替えてみよう

第5章 仕事にスピードが生まれる「左手系ショートカットキー」
1 第1ターゲットは左手のショートカットキー
2 まず押さえるべき数字系ショートカットキー
3ウィンドウ、アプリを切り替えるキー
4 画面を閉じる
5 アドレスバーの選択
6 操作を戻る・進む
7 すべて選択
8 新しいアイテム)画面を開く
9 デスクトップへ移動する
10 エクスプローラーの起動
11「ファイル名を指定して実行」を起動
12 検索
13 上書き保存
14 文字揃え
15 標準書式にする
16 書式だけをコピー&ペースト
17 タブの切り替え
18 範囲を指定して画面を撮影する
19 リボンの開閉
20チャレンジワーク① キーボードだけでファイルをデスクトップに保存する

第6章「両手系ショートカットキー」で「脱マウス」を実現しよう
1 いよいよ右手がマウスから離陸
2 画面サイズを変えるショートカットキー
3 複数アイテム選択時におけるキー操作
4 辞書登録
5 文字サイズを変更する
6 形式を選択して貼り付け
7 フォルダーパス・ファイルパスのコピー
8 ハイパーリンクの挿入
9 シート・画面・スライドを切り替える
10 リストの展開
11 システムトレイにカーソルを移すには?

COLUMN
● ホワイトカラーに求められる自己破壊力と創造力
●なぜ、ショートカットキーやキーボードの学習を
軽視する組織が多いのか?
● ファイル名の付け方
● ショートカットキー学習がインターネットに不向きなのはなぜか?

なお、本書では、ウィンドウズでの操作についてお伝えしています。マックでは、操作方法・仕様が 異なりますのでご注意ください。

森 新 (著)
ダイヤモンド社 (2020/7/30)、出典:出版社HP